(1)李在明(共に民主党)
与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補は19日、ソウル市内の孝昌公園で行われた尹奉吉(ユン・ボンギル)殉国89周忌追悼式に参加した。
尹奉吉氏は1932年4月、上海の虹口公園(現魯迅公園)で行われた日本軍と地元居留民団の行事に爆弾を投げ込み、当時の上海派遣軍司令官、白川義則(後に死亡)などを殺害する「義挙」を行った人物として知られる。逮捕され、同年12月19日、金沢刑務所で銃殺された。
追悼式には、与党の李在明候補の他、最大野党・国民の力の尹錫悦候補、正義党の沈相奵候補も参加した。
李候補はこの日、韓国メディアとの会見で、「尹奉吉義士が夢見た自主独立で富強な国。その夢を私たちが必ず成し遂げなければならない」とし、「世界に胸を張れる文化強国を作ろうとした金九先生(キム・グ、大韓民国臨時政府首席。尹奉吉が師事した)先生と烈士たちの意を汲み、その夢を私たちが現実にできるよう努力する」と述べた。
また、連日報じられている息子の賭博疑惑について、「問題のある部分については相応する責任を負うようにする」とし、ふたたび謝罪した。

(2)尹錫悦(国民の力)
最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル、60)候補は19日、やはりソウル市内の孝昌公園で行われた尹奉吉殉国89周忌追悼式に参加した。
尹候補はこの日、韓国メディアとの会見で、「25歳の花盛りの年齢の時に、一身よりも祖国の独立のために献身したその精神を、私たち子孫が心に刻み、基礎がしっかりした正しい国を作らなければならない」と述べた。

(3)沈相奵(正義党)
第二野党・正義党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は19日午後、ソウル市内の国会議員会館で開かれた同党の「大統領選勝利、前進大会」に出席した。
この日の演説で沈候補は、「大統領選挙は私たち国民の皆さんが笑いながら希望を話し合えるお祭りにならなければならないのに、予想外の謝罪だけ乱れ飛ぶ『謝罪大統領選』になっている。大統領候補の一人として国民に合わせる顔がない」と述べた。
さらに、「今回の選挙は『正義党の時間』だ」とし、「20年の歴史がある進歩政治の使命が輝くべき時だ」と強調した。
その上で、「正義党が巨大両党の泥仕合と新型コロナに疲れた平凡な市民の中に入り、希望の灯をともさなければならない。34年間の両党による不平等な政治を終わらせ、奪われた青年たちの未来を取り戻し、市民の生活を先進国にする大転換の政治を始めなければならない」と今回の選挙に臨む姿勢を明確にした。
また、有権者に対し「(当選した場合)韓国初の責任連立政府を始める大統領になる」と抱負を明かした。

(4)安哲秀(国民の党)
第三野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス、62)候補は19日午前、国会で「大統領選時局に対する緊急提案記者会見」を開いた。
この席で安候補は、「候補個人と家族の問題が大統領選の中心を占め、『誰がより最悪なのか』を争っている。『間違っていても構わない』というような疑惑の提起ではなく、しっかりとした検証がいる」、「今からでも政界は自覚と共に省察し、今の舞台を取り替える必要がある」とした上で、中央選挙管理委員会の下に共同検証委員会を設置することを求めた。
安候補は同委員会について「各党が推薦する人物、中立的な言論団体および政治関連学会が推薦する人物で構成される」と説明し、その役割について「候補とその家族の各種疑惑に対する資料を検証し、候補を招き道徳性と違法行為の疑惑について聴聞会を開く。疑惑の検証結果と聴聞会に対する評価と判断はメディアと国民に任せればよい」と述べた。

(5)金東兗(新しい波)
新党・新しい波の金東兗(キム・ドンヨン、64)候補は19日午後、ソウル市内で中央党結党大会を開催し、正式に新党の代表に就任した。
受諾演説で金候補は「わずかひと月のあいだに発足した5つの広域地区党、そして共に行動してくれた党員同志7000余人がいる」と、大きくなった組織に自負をにじませると共に、「黙って政権交替、無条件に政権延長を押し出す巨大両党の候補を支持する有権者の皆さんに『韓国は正常に動いているのか?』と問いたい」と問題意識を明かした。
さらに、「韓国は今、既得権を成している巨大両党構造のために倒れようとしている」とし、「票を得るためのポピュリズムと、既得による政治構造をより強固にしながら国を困難な道に追いやるのか?国の前途を心配する数多くの市民の集団知性を集め改革の道に進むのか?」と選択を迫った。
その上で、新しい波が作りだすうねりについて、▲腐敗を押し流す、▲既得権の堰を押し流し、より多くのより平等な機会を作る、▲既得権の両頭政治を変える、と説明した。
そして、「今年が過ぎる前に、大統領と各大統領選候補が参加する『新型コロナ経済危機克服のための円卓会議』開催を提案する」と述べた。
金候補はまた、結党式後に行われた記者会見で、低調な支持率の挽回方法を問う質問について、「ビジョンと政策コンテンツで勝負する。また、他地域での結党を通じ支持率を押し上げる。国民の判断を信じる」と自信を見せた。
