[資料][全訳] 米朝枠組み合意(1994年10月21日、スイス・ジュネーブ)
[資料][全訳] 米朝枠組み合意(1994年10月21日、スイス・ジュネーブ)
  • The Korean Politics編集部
  • 承認 2017.08.17 08:00
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米朝枠組み合意(1994年10月21日、スイス・ジュネーブ)

米合衆国(以下「米国」)代表団と、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)代表団は、1994年9月23日から10月21日まで、ジュネーブで朝鮮半島核問題の全般的な解決のための交渉をもった。

双方は非核化された朝鮮半島の平和と安全を確保するためには、1994年8月12日の米国と北朝鮮間の合意発表文に含まれた目標の達成と、1993年6月11日の米国と北朝鮮間の共同発表文上の原則ならびに遵守が重要であることを再確認した。

双方は核問題の解決のために次のような措置を講じることを決定した。

1.双方は北朝鮮の黒鉛減速原子炉および関連施設を軽水炉原子炉発電所に交換するために協力する。

1)米国大統領の1994年10月20日付けの保障書簡に基づき、米国は2003年を目標時限とし、総発電量約2000MWeの軽水炉を北朝鮮に提供するための措置を進める責任を持つ。

-米国は北朝鮮に提供する軽水炉の財政調達および供給を担当する国際事業体を米国主導の下に公正する。米国は同国際事業体を代表し、軽水炉事業のため北朝鮮と主に接触する役割を遂行する。

-米国は国際事業体を代表し、本合意文に署名後、6か月以内に北朝鮮と軽水炉提供のための供給契約を締結できるように最善の努力を傾ける。契約に関する合意は本合意文署名後に、可能な限り早く開始する。

-必要な場合は、米国と北朝鮮は核エネルギーの平和的利用分野における協力のための両者協定を締結する。

2)1994年10月20日付けの代替エネルギー提供と関連する米国の保障書簡に基づき、米国は国際事業体を代表し、北朝鮮の黒鉛減速原子炉の凍結に従い喪失されるエネルギーを、一つ目の軽水炉完工時までのあいだ保全するための措置を取り持つ。

-代替エネルギーは暖房と電力生産のために重油で供給する。

-重油の供給は本合意文への署名後、3か月以内に開始され、双方間で合意された供給日程に従い年間50万トン規模まで供給される。

3)軽水炉および代替エネルギー提供に対する保障書簡の受付後即時、北朝鮮は黒鉛減速原子炉および関連施設を凍結し、究極的にはこれを解体する。

-北朝鮮の黒鉛減速原子炉および関連施設の凍結は、本合意文への署名後、一か月以内に完全に履行される。同じ一か月の間および、全体の凍結期間の中で、IAEAがこうした凍結状態を監視することが許され、このために北朝鮮はIAEAに対し、全的な協力を提供する。

-北朝鮮の黒鉛減速原子炉および関連施設の解体は軽水炉事業が完了する時に完了する。

-米国と北朝鮮は、5MWe実験用原子炉で抽出された使用済み燃料棒を、軽水炉を建設する間、安全に保管し、北朝鮮内で再処理しない安全な方法で同燃料が処理される方案を探すため、互いに協力する。

4)本合意後、可能な限り早い期日内に、米国と北朝鮮の専門家たちは二種類の専門家協議を持つ。

-片方の協議で専門家たちは、代替エネルギーと黒鉛減速原子炉の軽水炉への代替に関する問題を協議する。

-もう一方の協議で専門家たちは、使用済み燃料の保管および究極的な処理のための具体的な措置を協議する。

2.双方は政治的、経済的関係の完全な正常化を追求する。

1)合意後3か月以内に双方は、通信および金融取引に対する制限を含む、防疫および投資制限を緩和させていく。

2)双方は専門家級の協議を通じ、領事およびその他の技術的な問題が解決された後、双方の首都に連絡事務所を開設する。

3)米国と北朝鮮は、相互の関心事項に対する進展が見られるに連れ、両国関係を大使級まで格上げしていく。

3.双方は核の無い朝鮮半島の平和と安全のために共に努力する。

1)米国は北朝鮮に対し、核兵器を脅威として用いないこと、ならびに使用しないことに関する公式な保障を提供する。

2)北朝鮮は朝鮮半島の非核化共同宣言を履行するための措置を一貫性を持って取り進める。

3)本合意文が対話を促進する雰囲気を造成していくことの一助となるため、北朝鮮は南北対話に着手する。

4.双方は国際的な核非拡散体制の強化のために共に努力する。

1)北朝鮮は核非拡散条約(NPT)当事国として残留し、同条約上の安全措置協定の履行を許容する。

2)軽水炉提供のための契約締結後すぐ、凍結対象ではない施設に対し、北朝鮮とIAEA間の安全措置協定に従い臨時および一般査察が再開される。軽水炉の供給契約を締結する時まで、安全措置の連続性のためにIAEAが要請する査察は、凍結対象ではない施設で続く。

3)軽水炉事業の相当部分が完了する時に、しかし主要な核心部品の引き渡し前に、北朝鮮は北朝鮮内の全ての核物質に関する最初の報告書の正確性と完全性を検証する点と関連し、IAEAとの協議を経て、IAEAが必要だと判断するすべての措置をとることを含み、IAEA安全措置協定(INFCIRC/403)を完全に履行する。

朝鮮民主主義人民共和国               米合衆国
首席代表                      主席代表
朝鮮民主主義人民共和国外交部第1副部長        米合衆国本部大使
姜錫柱(カン・ソクチュ)               Robert L. Gallucci(ロバート・ガルーチ)

※本合意は2002年10月に米国が破棄を宣言した。