●「朝鮮半島の完全な非核化」目標維持
米国のバイデン政権の対朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)政策の輪郭が発表された。米ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は4月30日(現地時間)の会見で、「北朝鮮政策の検討が完了した」と明かした。
サキ報道官は、‘朝鮮半島の完全な非核化’という目標が維持されるとしながら、「米国の政策は一括妥結の達成に焦点を合わせず、戦略的な忍耐に依存しないもの」とした。
また、「米国の政策は北朝鮮との外交に開かれており、(外交を)模索する実用的で調整されたアプローチ」であることを強調した。
同報道官はさらに、バイデン政権の北朝鮮政策が「米国と同盟、駐屯兵力の安全保障の増進に実用的な進展を作りだすためのもの」と付け加えた。だが、大きな枠での基調だけを説明し、具体的な説明はなかった。
米紙によると、バイデン大統領は先週、このような北朝鮮政策の検討結果についての報告を受けたとされる。トニー・ブリンケン国務長官、ロイド・オースティン国防長官、ジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官、マーク・ミリー統合参謀本部議長が報告を行った。
今回明らかになったバイデン政権の北朝鮮政策は、「トランプ式でも、オバマ式でもないもの」と要約できる。一括妥結はトランプ大統領の、戦略的な忍耐はオバマ大統領の代名詞であったからだ。
つまり、バランスの良い北朝鮮政策と言い換えることができるだろうが、その具体的な方法論は公開されていないため、実効性には疑問が残る。これについて、米紙ワシントン・ポストは高官の「米国のアプローチはシンガポール合意(18年6月)と過去の別の合意を基盤にするもの」というコメントを伝えている。
また、別の高官は同紙に「非核化という究極的な目標と共に、特定の措置に対する緩和を提示する準備ができている、慎重で調節された外交的なアプローチ」と説明している。
今回の基調だけでは今後、バイデン政権がどのような具体的な行動を取るのか判断するのは簡単ではない。
ただ、米朝の「新しい関係(平和)」を明記したシンガポール合意を引き継ぎ、‘一括妥結’でも‘無為’でもない段階的な方法論を選択したことで、米朝ともに接触が活発化するものと見られる。
一方、バイデン大統領は4月28日(現地時間)に行った議会演説で、イランと北朝鮮の核計画について、「米国と世界の安全保障に重大な脅威をもたらすもの」と言及し、「同盟国と緊密に協力し、外交と厳しい抑止力を通じて対処する」と述べている。

